チーム創りコラム

それは本当に「強みを活かそう」としているのか?

若葉の入った球体を包んだ両手

どんな職場にしたいですか?という質問をすると「みんなが楽しく働ける場所」という答えが返ってくることが多いです。
楽しみながら働きたいという願望はきっと誰もが持っていますからね。

それで、「楽しく」の中身はどんなだろう?どういう時に「楽しい」と感じるのだろう?という感じで深掘りをしていくと、
「得意なことや好きなこと、その人の強みを活かせる状態」というところにたどり着く。
それで、チーム創りの考え方のベースとして、人の強みをどう活かせるか?という指標がひとつ出来上がっていきます。

 

例えば、あるお店にとても販売力の高い社員さんがいました。
常に自分のベストを尽くし、自分の売上記録を更新していくという目標を立て、売上実績でチームの誰よりも貢献しています。

ところが、「自分は誰よりも売っている。だから何をやっても自由だ」という姿勢が周囲に悪影響を及ぼすことも多くて、
社内のルールを独自のマイルールに変え、好き勝手な言動が見られる。リーダーたちはこの部分に手を焼いておられたようでした。

リーダーたちも「強みを活かして楽しく働けるような職場を作りたい」と考えています。
でも、販売力の高いそのメンバーの扱いに関しては、販売力の高さという強みはさておき、
「まずルールをしっかり守ってほしい」「悪影響を及ぼすくらいなら、辞めてもらってもいい」と話していたと言います。

これでは、その人の強みを活かすことよりもその人の弱みをなくすことの方に積極的に目が向いている。
さて、本当に作りたいチームはどっちなのだろう?と、感じたんですよね。

 

販売力が高くて、チームの輪を乱さず、周囲に良い影響を及ぼす人材がおられるなら、「そういう人がチームにほしい」という気持ちになります。ですが、全部を満たせる人なんてどれだけいるでしょうか?

もちろんチームの方針に合わない人材を排除して健全な運営をするというチームだってありますが、「人の強みを活かすこと」を指針としているチームであれば指針と行動や思いの矛盾が生じている状態ですよね。

上記の例で挙げたチームのリーダーたちの価値観の本質は「強みを活かす」ことよりも「ルールを守って秩序を乱さない」こと。何よりも「協調性」をより重要と感じている、ということななのだろうと思います。

その上で次に考えるべきは、それで本当にメンバーは「楽しく働ける」のか?ということです。

 

組織やお店がスポーツチームに例えられることは多いですが、エースストライカーにゴールキーパーも求めたいチームですか?古田選手(ちょっと時代が古いですか?)のようなプレイングマネジャーを欲していますか?などの質問をすると、「う〜ん」と考え込んでしまうことも。

チーム内で強みを活かすとは、それぞれの役割をチームのために果たせる人を《育てて》いくことです。
本当に人の強みを活かすチームを作りたいのなら、販売力の高いスタッフをしっかりと評価しつつ、それがどう、チームの貢献につながっているのかを説き、「役割を果たすことで評価されているのだ」という実感を持たせることが大切なのであって、「できていないこと」に目を向けている暇なんて、本当はないはずです。

 

どんなチームを作るのか?は自由に決められます。どれが良い悪いではありません。
ですが、目指すチームの姿が自分たちが大切にしたい価値観とズレてしまっていたら、やっぱりうまくいかないのですね。
もちろん、メンバーだって付いてこれません。

ここを真剣に考えることが、チームリーダーの役割です。

 

 

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最新コラム

コラムアーカイブ

ページ上部へ戻る