チーム創りコラム

お客様が悩むのは誰のせい!?

サービス業の現場にいれば自然とお客様の波がわかるようになると思います。  
定食屋は平日昼どき、居酒屋なら金土の夜、車屋不動産は土日、家電・ケータイは3月…
お客様はそれぞれまったく違った生活を送っているにもかかわらず、不思議と行動の時間帯や時期は似通っています。
僕自身、お店にいるときに忙し過ぎて「なんでこうもみんな行動パターンが同じなんだ!バラけて来てくれ!」と思ったことが何度もあります。

歯科技工士の友人から聞いたのですが、歯科医や仮歯を作る技工士にも明確な繁忙期があって、それは7・8月と12月だそうです。
7・8月は夏休みでなんとなくわかるんですが、12月はなんと新しい年を迎える前に歯を治したいという患者さんが多いらしいのです。
予想外の角度から来た面白い話でした。

どの店舗でも、ここで繁忙期を予想して人員や経費の投入をしたり仕様を変えるなど「自店の施策や体制」を整えます。
お客様にとっての一大イベント!という雰囲気を出し、普段よりおおきな実績を上げることができるでしょう。
お客様もその空気に呑まれて、決心をして購入・契約をしていかれます。

反面、やるかやらぬか買うか買わぬかも大いに悩みます。
なぜお客様は大いに悩むのか。
それはお店の雰囲気に呑まれているからです。

そりゃ悩みます。お店の雰囲気により、良くも悪くもお客様にとって一大イベントになってしまっているわけですから。
それを解決するためにスタッフが気合を入れて推したり、通常よりも特典が増えている、と決心の材料を提供して畳み掛けます。
もちろん有効です。実際にその方法でどの業界も数字が上がっているわけですから。
ただ、こうして文章に書き起こしてみると、かなりパワーで押し切っている感がありますね。

では、どうすればその一歩先を行くことができるのか。

悩みを押し切るのではなく、お客様が悩むこと自体を軽減させてあげるというベクトルで、なにかできることはないか考えるのです。
普段、パワープレイに慣れてしまうとなかなか目が向かないと思いますが、これも非常に大切なことです。

あまり大袈裟な演出をすると、お客様は大きな決断を迫られているように感じ、普段よりも用心深く思考します。
それらを緩和させるにはどんな方法があるのか。

ここまでで、マクロ的視点で見るとほとんどのお客様に似たような一定のリズムがあることがわかります。
行動パターンが似ているということは、今回皆さんのお店を訪れたお客様が次になにをするのか、も似ているはずです。
ひとまずそれについての情報を集めます。
たとえその前後にお客様がなにをしようと関係なくとも、必要としているものが自身の業界とまったく関係のない商品であっても。
その「何か」を見つけ出すため世間話の一環として実際にお客様に伺い、統計を取ってみてもいいでしょう。
すると、ひとつかふたつは大きな流れを発見できるはずです。

そうすればほとんどのお客様は○○をした後、当店を利用して、次に○○しています。と言えるようになりますね。
当店を利用することは一連の流れの過程であり、当たり前のことである。と感じてもらえるでしょう。
 
・大半の人がそうしている
・ビッグイベントではなく過程の一部である
このふたつにはお客様の抵抗感や不安感を和らげる効果があります。
そんな情報を決断のフェーズに入る前に開示できれば、お客様の悩む強度を少しでも減衰できるのではないでしょうか。

さらには
・なぜみんなこの流れなのか
・もっとスムーズな方法にこんなものがある
・この後○○をするつもりならこれだけは抑えておいたほうが良い
などの説明を付け加えられると、より親身な接客に近づけるでしょう。

特典やスタッフからの推しが、「行っちゃえやっちゃえ」とお客様の背中を押す行為とすれば、
いわばこの方法はお客様の前に道を用意して、
「どうぞお進みください。他のみなさんもこの道を通って向こうにいらっしゃいます」と案内していると言ったところでしょうか。

もともと、「みんなやっている」という群集心理の操作はそれが真実か否かはともかく、どの市場においても幅広く使われています。
しかし僕は「嘘も方便」があまり好きではありません。
やはり告げるのであればできるだけ真実でありたい。
そんな僕と同じようなスタッフにもこの方法は心強い味方となってくれることでしょう。
 
 

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