『自分のダメな所ももっと知ってもらおうと思いました』

以前に実施した企業研修で、ある参加者の方がくださったご感想の一文が今日のタイトルです。
この研修では、自分の現在の行動パターンを見つけそれをいい意味でぶち壊し、どうやってよりパフォーマンスの高い仕事につなげるか?をチーム内で発表する課題に取り組みます。
この課題でほとんどの参加者の方は自分の欠点や弱み、避け続けてきた自分自身の「真の課題」と向き合うことになっていきます。

普通どう考えても、自分の弱みなんてあまり人に知られたくないですよね?
言いたくない、話したくない、触れられたくない、逃げたい、避けたい、など、誰もがこういう感情と戦ってこの課題は悪戦苦闘されます。

自分の弱みになかなかたどり着けなくて、ダメな部分は本当はわかっているのにどうしても口に出せない方もいますし、仲間に助けてもらいながら人一倍、時間がかかる方もいる。「自分だけがなかなかクリアできない」という劣等感や焦り、「人に弱みを見せたくない」という本音の部分、過去に味わった苦しい思いの振り返り…など、戦わなければいけないことがたくさんあるのです。

まず、仲間に弱みをさらけだす経験で【怖さ】を乗り越えます。
その上で人からのいろんな視点で自分を客観的に見ることができ、より自分が成長できることに気づいた結果、「ダメな所もどんどん人に知ってもらおう」と感じてくださったのかと思うんです。

「自分のダメな所も見てもらおう」なんてなかなか言えることじゃありません。やっぱり隠したくなってしまうものですから。
歳を取ればとるほどプライドが邪魔をして弱みはどんどん見せられなくなるし、若い人たちはどちらかというとこうしたことを「失敗」と捉え、過度に恐れる傾向もあります。うまくやらなきゃ、デキる人でいなきゃ、と「求められている正解」を探すことに躍起になって縮こまってしまう人はやはり多いです。
でも、自分を解放し、許し、弱みもどんどん人に知ってもらうことで現状の自分を客観的に見られると、そこから成長できる幅は大きく広がっていくのですよね。
これは、何歳になっても。

そのために仲間がいて、チームがあって。人とのつながりがあって。
自分ひとりで生きているわけじゃないんだと心から実感できた時、人は本当に強くなれるのですね。
 
「ひとりでやってやる!」と息巻いてできない自分を許すことができない。人にダメな部分を見せるなんてもってのほか。隠して隠して、覆って覆って強がって虚勢を張ってばかり。
それは、ちょっとでも弱さを見せてしまったら人から認めてもらえなくなって、積み上げてきたものさえもガラガラと崩れてしまうような恐怖心からくるものかもしれません。
何を隠そう、私自身がずっとそうでした。
もっともっとラクに人と関われるように、もっと自分を成長させるために【ダメな所も、人に知ってもらう】

大人になればなるほど、必要な考えかもしれません。

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