結果を求められることにプレッシャーを感じる時は

販売や営業時代に苦しかったことの一つは、思うように実績が上がらない時期に、結果を人から詰められることでした。

もちろん自分が一番よくわかっているんですよ、結果が出てないことくらい。何が足りていないのか、も、わかってる。だけど詰められるとどうしても自己防衛に走って言い訳ばかりしたくなる。口には出さずとも心の中は愚痴や言い訳のオンパレードなんですよね。
そういう自分も詰めてくる上司も、ものすごく嫌でした。

仕事自体が嫌なのではなく、詰められることで反射的に自分を守ろうとしてしまうのが嫌で、そこにはどうしてもエゴを感じずにはいられなかった。
詰めてくる上司も保身。愚痴や言い訳をする私も保身。
だから私は結果を追いかけることから視線をズラすようになりました。

「実績を上げるために仕事をしているのではない。お客様を喜ばせること、お客様の期待に応えること、それが楽しいから営業をしているのだ。実績は必ず、そこについてくる」そうやって頭の中から意識的に”結果”を追い出していました。

それは「結果(数字)よりもプロセス重視」と自分に言い聞かせることで身につけたスキルです。意欲、目的、想い、熱意、仕組み、行動量、プロ意識…それらのプロセスを踏んだ上に結果は必ずついてくるはず、と。
まぁ、実績や売上に執着するのは身を滅ぼすだけ、と本気で思っていたので、だいぶ偏った考え方ではありましたが。

今は、結果もプロセスも昔よりは自然に考えています。やっぱり結果が伴わないならプロセスは意味がない。もしくは結果の出ないプロセスには何かの問題や課題があるはずだと考えられるようになったといいますか。

販売・営業時代の仕事は好きでした。でも「結果を出せば見られ方が変わる」という意識が強すぎたかもしれません。言い換えれば「結果を出さなければ評価されない、貢献できない」と信じすぎていた。
それは実績を詰めてくる上司もおそらく同じでした。だから上司も私も保身に走ったわけです。エゴがぶつかり合っていました。

「自分のために仕事をしている」そこまではいい。でも「人から指摘されたり責任の追求をされることが怖い、嫌だ」これはもはや【自分のための仕事】ではないと思います。【人からの見られ方】の方に意識が向いてしまっている。

この意識でいる以上、結果のプレッシャーから逃れることはできません。人から追い詰められているようで、実は自分で自分を追い詰めている。「人から良く見られたい」というプレッシャーを自分に与えているからです。そういう思考回路の時って実は、結果なんてそっちのけになっているんですよね。本末転倒です。

だからやっぱり「自分のためだけに仕事をする」も「人のため、周りのためだけに仕事をする」 もちょっと足りない。ましてや「人から良く見られるために仕事をする」はもっと足りない。

結果も、そのためのプロセスも、自分のためでもあり、周りのためでもある。
この考え方が自然です。

つまり「結果を出すことが周りのためになり、そこに貢献できる自分でいることが自分のためになっている。だから今、これを頑張る」この思考回路にいつでも自分を戻すことが健全なのだと思います。

そう考えれば「結果を出せなかったらどうしよう」「周囲の期待を裏切ったらどうしよう」みたいに不必要なプレッシャーを自分に与えることは減ってきます。もしくは乗り越えられます。たとえ人から詰められたとしても、プロセスを考えることだけに集中できますからね。周りに貢献できる自分でいるために。

結果を求められるプレッシャーが存在することで、自分を成長させられるのは間違いありません。でも、結果だけに執着するあまり保身に走るようでは成長どころか後退です。

結果を出すのは人のため。
プロセスによって結果に貢献できる自分になることは自分のため。

自分に余計なプレッシャーをかけなければ、カッコよく結果を残して有言実行できる力をもうすでにあなたは持っているはずです。
だって、だから周囲はあなたに期待しているんですもんね。

 

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