チーム創りコラム

売れるのに一番必要なのは『仮説力』です

電球とそこから派生するアイデアの吹き出し

訪問販売の営業をしていた頃に先輩スタッフから最も熱心に教わったのは、営業トークやスキル、 テクニックではありません。実は、仕事をする上で何よりも大事だったのは『仮説力』でした。

今日は、どうして仮説力が必要だったのか?そして仮説力を高めるのに何が必要かを考えていきます。

仮説を立てる力がないと成約率が下がる

この仮説力とは、
『これって、もしかしたらこうなんじゃ・・・?』
『こんな物の見方したらどうなんだろう?』
『ってことは、こんな傾向があるかもしれない』
など、目の前の情報から想像力を膨らませて、 何かしらの仮説を立てる。それに沿って情報を収集したり、 テストしながらその仮説を検証していくことです。

訪問販売はお客様が在宅しているのが大前提となります。闇雲に訪問していて、在宅だったらラッキーでは効率が悪い。また、在宅だったとしても、どんな人が住んでいて、 どんな性格な人なのかも分からければ、 売れる確率もグンと下がってしまう・・・これでは営業ではなくギャンブルになってしまいます。

そこで、徹底的に叩き込まれたのが、この『仮説力』でした。

仮説力を高めるのに必要なのは「情報収集力」

情報は外から見る家の外観のみです。表札、ポスト、玄関先、庭先、車庫、所有車・・・etc。見るポイントは企業秘密ですが、これらの情報から、住人の年齢層、家族構成、 そして性格まで細かく仮説を立てていき、仮説を基に提案の仕方や話の流れを変えていくのです。

更にここに、天候や時間帯、季節を織り交ぜていき、それを検証する為に訪問するのです。

これを繰り返していくと、 次第に自分の仮説の精度が高まっていき、成果に繋がり、営業成績にも直結していきました。最後の方は、ほとんど仮説通りになるほどでした。

訪問販売を経験して良かったと思うのは、 トークスキルやテクニックを学んだことよりも、 この仮説力が身に付いたことです。

近年は、 この仮説力が低下してきている人が多いと言う事実があります

仮説力には『疑問力』『想像力』『索引力』の3つの力が必要とされますが、インターネット検索の普及と充実によって、検索すると『想像力』 や『索引力』という能力を働かせる前に、直ぐに答えに辿りつけてしまうからですね。

答えが直ぐに分かる事は、 スピードを求められている現代には重要だと思いますが、逆に仮説 を立てる機会がほとんど無くなって、それと同時に、仮説を立てなくなるので、『想像力』や『索引力』 も鍛えられません。

昔は手頃に調べる手段が無かったので、 何か疑問があると想像力を膨らませて考えることで、 日常の生活の中で無意識のうちに仮説力が鍛えることが出来ていました。

便利な時代になった反面、低下していく能力もあるということなのですね。

様々なことに疑問を持つ姿勢で仮説力を養う

営業や販売だけでなく、仕事上では色んな場面で、この仮説力は求められます。

そこでオススメするのは「問いを立てる」こと。つまり様々なことに疑問を持つことです。

『野球のブルペンって、何でブルペンと言うのだろう?』
『おにぎりとおむすびって何で呼び名が違うのだろう?』
『秋刀魚だけなぜ漢字一文字じゃないんだろう?』

など、インターネット検索すればものの数秒で答えに辿りつくことを、敢えて検索せずに、 仲間とワイワイしながら、あーだこーだと『疑問力』『想像力』 や『索引力』を働かせて仮説を立ててみましょう。ちょっとの時間を使って、仮説力、想像力、 索引力を楽しみながら鍛えてることが出来ます。

また、楽しく鍛えながら、 仲間の考え方や物の見方など違った一面も発見できるかもしれません。

仮説力向上の邪魔になる『思い込み』

ところが、いくら疑問を持ち、問いを立てていっても、すぐに答えを出したくなるのが人間です。答えが出ないということはとても気持ちの悪い状態ですから、脳がそれを許さないんですね。

それで、さまざまな情報を用いて答えを導き出そうとする能力が人間には備わっているのです。これが「索引力」。その索引は何を元に行われるのか?というと、一番手っ取り早いのが、これまでの経験や過去に見聞きしたことなどの『記憶』になります。そして厄介なのは、索引の元になる過去の情報が「そういうものでしょう」という常識となって凝り固まっている場合です。

例えば今から20年前、私が初めて行った海外はアメリカでした。アメリカと言えばNY。NYと言えば自由の女神。自由の女神像はTVや雑誌、などで誰もが見た事はありますよね?

突然ですが、こで問題です。
この自由の女神って何色だと思いますか???
『水色』『緑』『白』などを答える人が大多数ではないでしょうか?

ですが実際は『薄い緑』なんですね。私もずっと水色だと思っていたので、間近で見た時には驚きました。

このように、自分の記憶や認識には『曖昧さ』があったり、『不確か』だったりします。ちゃんと調べれば、しっかり見れば小学生でも分かることであるにもかかわらず、です。『そういうものだ』と思い込んでしまっていて、 間違いに気付いてない事が非常に多くあるのですね。

思い込みを前提に仮説を立てないで

これが人間関係だったらどうでしょうか?

『自分はこんな人間だ』『自分の性格はこんなだ』『自分の才能はこれだ』などは『曖昧な部分』や『不確かなこと』『こうである( こうであって欲しい)と言う思い込み』という可能性はありませんか?

ちゃんと自分と向き合って、自分を理解しているでしょうか。自分のことを理解するのはなかなか簡単なことではありませんが、自分のことですから、時間をかけて向き合っていけば必ず正しく理解していけるはずです。

しかし、
『あの人ははこんな人間じゃないかな』
『あの人の性格はこんなだと思う』
『あの人の才能って・・・???』
など、他人が絡んでくる人間関係においては『曖昧さ』や『不確か』 『思い込み』だけで判断するのは非常に危険なことです。仮説を立てるのに必要なのは情報収集力ですから、初めは曖昧かもしれませんが、必ず検証が必要です。思い込みのまま「こうに違いない」という答えを出すのは仮説力とは言えないのです。

最後に

人間関係の悩みで溢れている今の時代。相手がモノやサービスを販売するお客様であっても、チーム内の仲間であっても、仮説力を働かせることができる人はうまくいきます。相手のせいや環境のせいにする前に、 まずは自分ってどんな人間なんだろう?と向き合い、 そしてあの人はどんな人間なんだろうと、ちゃんと観て、聴いて『曖昧さ』や『思い込み』を取り除いてみましょう。

大事なのは『知る』『観る』『聴く』です。

 

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