リーダーの役目は部下のリソースを見つけ、ポジショニングすることです

適材適所、という言葉があります。
私たちの考えているチーム創りには、
この適材適所の考え方が、なくてはならないものになっています。

チームメンバーの好きなことや得意なこと(リソース)を見つけ出し
それを生かす役割を与える(ポジショニング)
という考え方がベースにあるからです。

そしてこれは、リーダーに求められる仕事なのです。

 

 

例えば、「数字を出さなければいけない」と、
自分にプレッシャーをかけ続け、やる気を失っている部下は、

▼ 新人教育を任されているときは楽しいと感じた
▼ 対応したお客様から「アナタ、感じ良いね」と言われると嬉しかった
▼ 他のスタッフがやりたがらない雑用をこなしている間は没頭していた

など、
「数字を出す」こと以外のフィールドに楽しさを覚えていたりするものです。

しかしながら、仕事に不満を抱いている状態では、
仕事の楽しい部分のことなど、意識をする余裕もないのです。

せっかくのリソースが埋もれている状態と言えます。

だから、リーダーが一緒になって考えてあげます。

部下が楽しめる仕事が見つかったら、
リーダーとしてその仕事が「チームに貢献できる仕事」になるように
工夫してあげるのです。

 

とはいえ、
「あいつは数字も上げずに雑用ばかりしている」
「彼女はお客様からの評判はいいけど、肝心の中身がねぇ」

などと
他のチームメンバーから思われるようではいけませんよ。

チーム内の共通認識としして、
その仕事はチームに貢献できているものなのだ、と
誰もが思える雰囲気を作っていくのです。

 

 

ではもしも、やる気の出ない部下が、
自分が楽しめる仕事なんてない、思い出せない
という場合はどうするか?

その時は、リーダーが作ってあげるまでの話です。

 

私が会社員時代、こんなことがありました。

部下だった彼女は、同業他社ですでに経験を積んでおり、
現状の仕事に不満を漏らしていました。

やはり、数字を出すことだけにフィーチャーされた現状に、
飽きてしまっていたのです。

彼女の日頃の仕事ぶりを見ていた私は、
彼女にこう言いました。

「イラストレーターを2週間で覚えてくれる?」

結構難題だと思います(笑)

彼女はやってくれると信じて、
私は自分が抱えていたPOPや資料作成の仕事を、
彼女に任せようと考えました。

教えてあげながら、フォローしながら、
それでも彼女は必死に勉強し、見事に難題をクリアしたのです。

 

その後、私は彼女に、
「資料作り専門スタッフ」というフィールドを作りました。

想像を超える働きをしてくれる彼女に
私は自分の仕事をどんどん任せていくことで

私の仕事は軽くなる
彼女は仕事にやりがいが持てる
チームの仕事の効率や完成度が上がる

お互いにとっていい環境を作ることに成功したと思っています。

 

こういうことができるのも、
上司でありチームのリーダーであるあなただけなのです。

自分の仕事も抱えている上、メンバーや部下一人一人に向き合うのは
確かに面倒なことではありますが、

リーダーがチーム創りに積極的にならなければ
部下がそれぞれ、バラバラに、自分の好きなように暴れるだけ。

能力のある人は去っていき、やる気のない人だけがダラダラ居残る…

そんなチームがあっという間に出来上がってしまいます。

 

まずは、部下のリソース探しから始めましょう。
今すぐにでも手をつけられるのは、部下との面談だと思いますよ?

 

 

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