過去記事のリライトになりますが、多くの方に読まれているものです。4年前に取り上げたテーマですが「育成」に関する悩みはいつの時代も変わらないものなのかもしれません。
『なかなか部下が育たないんですよ』
一度もこう思わないリーダーなんて、いないのではないでしょうか?
特にこうした悩みは、チーム(組織)としての成果が求められている環境に上司に多いです。逆に「個人の営業成績」がメインの職種にはこの問題は少ないかもしれません。
部下が育たないのは環境が要因として考えられます。【上司で組織が変わる】とはよく言われますが、私たちはその変わる大きな要因が環境であると考えています。環境と上司。どのように影響してくるのでしょうか?
それは、上司と部下が同じ仕事をしている環境。つまり、「自分(上司)の方が部下よりもできる」ということを押し出しているケースです。
確かに経験値などから見て上司が部下より優れているのは至極普通の事です。しかしそれは例えるなら、高校生が少年野球のピッチャーをして、小学生のバッター相手に全力投球しているのと似ています。自分が常にエースで4番でないとダメな上司。常に自分が1番でないとダメな上司。そんな上司の元で部下は育つことができるでしょうか?
『上司なのだから部下よりもデキる(契約を獲得できる、成果を上げられる)人物でなければならない』
こうした考え方でリーダーシップやマネジメントを発揮すると、チームでの成果よりも自分と部下との勝負に焦点が当たることが増えてきます。また、部下にもその姿勢が伝わり「チームの成果よりも個人の勝ち負けが尊重される環境」と認識させることにもなりますね。
個人の勝ち負けではチームの成果は上がりません。競争心はモチーベーションに繋がるものではありますが「常に上司に負けている部下」は敗者としての気持ちを持ってしまいます。「いつまでも勝つことができない上司」が率いるチーム環境で、向上心を持ち、主体的に動く部下は育つのでしょうか?
私の大好きな「スラムダンク」という漫画の中にこんな言葉があります。
お前の為にチームがあるんじゃねぇ。チームの為にお前がいるんだ!!(安西先生!バスケがしたいです!笑)
マネジメントが求められる上司なのに、プレーヤーとしてのプライドが邪魔をする。これが、デキる部下が育たない一つの要因になることがあるのですね。
では上司としてどういうスタンスで部下と関われば良いのか?
それは、私たちが現在「パフォーマンスコーチ養成講座」でお伝えしているテーマにあると考えています。
『花よりも、花を咲かせる土であれ』
ぜひこの言葉の意図に思いを巡らしてみていただきたいと思います。
きっと、何かしらの答えが見えてくるのではないかと思っているからです。